催眠のテクニックを恋愛に応用した実践マニュアル

安心感を与えるスロー・トーク

M・Eは、治療所に来た顧客と、日常の会話をしているだけで大きな変化を起こしたことで一躍有名になりました。

 

特別に深い内容のある会話ではないのに、そこには、幅広く深い催眠心理の要素が存在していたため、顧客は短期間で改善されました。

 

そんなM・Eの特徴は、「ゆっくりとしたテンポで話す」ことです。これは、相手の心に安らぎを与えます。

 

周囲を見てください。

 

「なぜこの人がモテないのだろう?」と思うような、容姿から性格まで、100%近く条件を満たしているのに、人気のない女性は、早口だったり、いつも多忙に振る舞っていたりしませんか?

 

これには心理学的根拠があります。

 

「人間には、ゆっくりしたものに安心感を持つ心理がある」のです。

 

言い換えると、早いものには、不安感を持つということです。

 

つまり、「行動がそそかっしい人ややたらに早く話す人は、相手に不安感を与える」というわけです。

 

「この人をデートに誘っても断られる可能性が強い」とか「交際しても心に傷をつけられるだけだ」などと、心は否定的な方向に向きます。

 

先日、美容学校に通学中の女性数名と以上のような会話をしたら、その中の一人が、「それは、ミキちゃんとアヤちゃんだ!」と、その場で2人を指差しました。

 

ほかの女性も同調しました。この2人のうちの1人は、性格や行動が起用で、スロー・トークを場面ごとに上手く使い分けます。

 

デートしたい男性に対し、意識的にスローテンポで接したら成功したそうです。

 

彼女の言によると、「対人関係は少しのことで変わるものですね」でした。

 

ただし注意すべきことがあります。

 

どちらかというとゆっくり話した方がデートに誘われやすいのですが、そのときの状況を正確に判断すべきです。

 

もし、相手が国際電話などの場合には、スロー・ペースで話されると、大部分の人がイライラします。

 

つまり、催眠誘導では、「テクニック以前の問題として、状況判断が大事である」ということです。

 

もう1人のせっかちな女性は、「自分の早口は長期間ですから、直すことは無理です」、と笑顔でした。

 

実際には、彼女の言葉は平凡で、以前からの習慣を簡単に直すことは無理な話しです。

 

無理に話術を直す必要はありません。

 

逆に自分の個性を活かすという方法もあります。

 

よく「積極的な男性が好きだ」という女性がいます。

 

男性も積極的な女性には好感を持ちます。

 

ところが、男性も女性も「自分が恋愛では自分が優位に立ちたい」という心理状態でありながら、積極性には弱い。

 

なぜなら、「恋愛ではリードするよりリードされるほうが精神的に楽」だからです。

 

催眠術師が催眠をかけるときにも同様なことが言えます。

 

相手の心に安らぎを与えるときは、当然のことですがスローペースで暗示を与えますが、相手に集中力がない場合には、いつもより早口で暗示を与えます。

 

雑念が入り込まないようにするためです。相手はこちらの誘導に従います。

 

ここでご理解いただけたと思います。デートに誘われるのが不得意ならば、誘う側に回れば、自分の個性を発揮できるというわけです。